2018年ストローがカメの鼻に突き刺さった衝撃的な画像とともにプラスチックの海洋ごみ問題がクローズアップされました。弊社は2005年から富士ケミカル製の生分解性ストローを製造していましたのでたくさんのお問い合わせをいただき、新しいお取引に結びつきました。生分解性ストローが知られるところとなり嬉しい反面、ストローは海洋ごみ全体の0.2%くらいなのに一番の悪者にされて、またストローを「環境配慮をアピールするツール」として利用されている風潮に違和感も抱きました。
生分解性ストローに否定的なコメントも耳に入ってきています。ただ生分解性樹脂は今開発途上にあり、今後さらに分解性に優れ環境に良い製品ができるでしょう。従来のブラスチックも何十年という時を経て多くのグレードが開発され日本の発展と便利で衛生的な生活に貢献してきました。しかしながら今の大きな変化は持続可能な社会にしていこうという世界的な動きからきているもで、環境に良い生分解性ストローは今後も必要とされるものと信じています。そのためにも今有る最善の製品の製造を続け未来につないでいきたいという気持ちで取り組んでいます。
この度「生分解性ストロー BY BioPBS」の製造・販売を開始しましたのでご紹介させていただきます。これは三菱ケミカル(株)が開発したBioPBSを主原料としたストローです。生分解性ストローは定義が難しいので、お客様に丁寧に説明し、グリーンプラ(現在は生分解性バイオマスプラ)の登録証明書や他の資料もお渡しして納得していただいた上で採用していただいています。
生分解性ストローは成型も難しい点があり、「分解する」という特性から在庫管理も配慮が必要ですが、当社には15年以上製造してきたという経験があります。単価も従来のプラスチック製品に比べるとまだまだ高いです。しかし環境に良い製品を使用したいというお客様も増えていますので、当社はこれからも時代のニーズに応じたモノづくりをしていきたいと考えています。